|
ミコノスから日本に帰る日になった。アテネについてファーストクラスのラウン
ジに行った。お腹がペコペコだった私は、サンドイッチを飲み込むように食べて
いると、アラビア人らしい二人づれの男性が葉巻を吸おうと葉巻ケースを開けて
いた。母が、(日本人が葉巻って似合わないけど、やっぱりあの人たちは似合う
ね)と彼らを見て言った。(本当。全然不自然じゃない。)まだ私はサンドイッ
チに噛み付きながら。
すると、目が合ってしまった。照れ隠しに笑ったら、何処かに行ってしまった。
(ああ、凄い顔して食べてるのを見てしまったので、きっと見なかった事にして
くれたのだろう。)と、相変わらず食べていると、さっきの彼が、(こんにち
は、貴方たちは、親子?これ、香水お二人に)と私たちにプレゼントしてくれ
た。彼の名前は、アリー。リビア人で、飛行場の設計をしたといっている。そし
て、私たちが日本人だと判ると、(紀州 友達)????紀州て、梅干の?きっ
と梅干屋さんに知り合いが?いや、建築家の名前だ。黒川キショウ(どんな字か
知らない)。世界の黒川紀章だ。そこで、私のお店は、(丹下さんのグループの
方がデザインしてくれたの。パキスタンの最高裁を設計した人よ。もし日本に来
たら見に来てくださいね。とっても素敵なデザインだから・・)と住所と電話番
号を渡して、奥さんにこれをって扇子を渡してお互いフライトの時間を迎えた。
日本に戻って数ヶ月過ぎたころ電話が鳴った。あのアリー今日本に着いた。何処
にお店あるの? (銀座 迎えに行きます。)と再会した。会うと、ユカリ、君
にプレゼントが、スイスに行ってたので、このネックレスと時計。これ何かわか
る? 初めてみる色。チタンじゃないな、何? と聞くと、(ブルーゴールド)
何? スイスで初めて出来た色の金。ブルーの色素を出すのに何を混ぜるの?
そんな高価なものどうすればいいのだろう。それから、私に、お願いがあるんだ
けど、日本で奥さんにプレゼントを買いたいのだけど、何か喜びそうなものって
無いかな?というので、日本なら、真珠か、着物。でも着物は着方が難しいか
ら、真珠がいいよ。と言うと、じゃあ、明日買い物付き合ってくれる?と言わ
れ、銀座のミキモトに行く約束をして・・・
待ち合わせの場所に行くと、アリーはもう来ていた。私は、待たせる事が嫌いな
ので大体15分前には着いているのにもう来ている。凄い。負けた。そしてミキ
モトにいくと、商品の多さに迷っているようだった。取り合えず、アリーの予算
と奥さんとお母さんへのプレゼントと言う事でネックレスがいいと言う事になっ
た。
私は、まだネックレスをして肩がこると言う経験が無かったが、母が「短いのは
肩がこるから嫌だ」とよく言っていたので、少し長いものを数点持ってきてもら
い、和球の中では大き目のものにした。ミキモトには知り合いがいなかったので
紹介してもらっての担当さんで余りお役に立てたとは思わなかったのだけど、ゆ
かりどうも有り難う、とってもきれいなネックレスを買う事が出来たよ。お礼に
ユカリも何かいらない?とまで言ってくれたが、(昨日素敵なお土産をいただい
たのよ。それで充分)とそんな会話をしてまた我がお店に。このころになると、
英語恐怖症は何処かに行ってしまっていた。とっても陽気で、やさしいアリー。
アリーは台風のように日本に訪れて、また台風のように帰っていった。今も、旅
行先からはがきをくれる。
筆者:高橋ゆかり
アラブ イスラーム学院 学生
(→バックナンバー)
(→週刊アラブマガジンのトップ) |