アラビア書籍と日本
 

【政治と国際問題 その2】
 

日本の国際政治に関してデータを重視した具体的な問題提示と考察のアラビア語書籍をご紹介します。

・ 北東アジアの国際政治:戦略的トライアングル 中国・日本・アメリカ
・ 1990年代における日本の挑戦
・ アラブと日本
・ 今度は本当に狐がきた:日本と1973年石油危機
・ 中国と日本、そして極東

★アラブ イスラーム学院図書室で閲覧できます。


*本のタイトル:

北東アジアの国際政治:戦略的トライアングル 中国・日本・アメリカ

السياسة الدولية في شمال شرق آسيا، المثلث
الإستراتيجي الصين_اليابان_الولايات المتحدة الأمريكية

تأليف: توماس ويلبورن

アラブ イスラーム学院図書室で閲覧できます。


*本書の紹介:

東アジア全土ではないにしろ、北東アジアにおいては、中国と日本が最も重要な地位を占めており、そしてこの両国は同地域に関するすべての重要な決定において、アメリカの存在を重要視します。
また同地域には、韓国、北朝鮮、台湾といった国々があり、それらの諸国も数々の事柄について異を唱え、その決定に影響し得る力を持っています。

危険なのは、それらの勢力が現在の地域間摩擦の渦中にあり、そこに直接かかわっているということで、その他の第3勢力まで紛争に巻き込んでしまう可能性があるということです。同地域のすべての問題に介入する能力を持ち、大きな影響力を発揮できる中国や日本、アメリカとは違い、たとえそれらの勢力が他の問題では語るべき役割を担っていないとしても。

アメリカを除けば、同地域の問題で重要な役目を果たすことができる唯一の同地域外国はロシアだと思われます。かつてソビエト連邦が享受していた軍事力の微弱化に加え、同地域でのロシアの経済活動も大変減少しているため、同国が介入できる問題がそう多くなく、またそう大きいものではないとしても。

また、北東アジアには安全保障のためのいかなる組織も会議もありません。ましてや、北大西洋条約機構(NATO)やヨーロッパ安全保障協力会議(CSCE)のような力を持つ組織など全くないのです。その上、同地域における現在の国際政治は、主に各国家間の2国間関係の複雑な集まりで成り立っています。その中で安全保障上最も重要な2国間関係は、中国とアメリカ、中国と日本、そしてアメリカと日本です。トーマス・ウィルボーンは、「国際研究」シリーズの一つである本書の中で、この複雑な2国間関係の分析を試み、そこから北東アジア情勢の安定性について将来的指針を抽出しようとしているのです。

同テーマのすべての側面をおしなべて包含するために、彼は自分の研究を3つの部分に分けました。1部では同地域の情勢への包括的な考察を示します。2部では3強(中国・日本・アメリカ)の狙いを分析して、北東アジアにおける戦略的トライアングルの各柱と、同地域の安全保障に関する3強の政策、及びその統合的関係を提示します。そして3部では、それらの状況がアメリカにどう反映するのかという点を導き出します。


*本のタイトル:

1990年代における日本の挑戦

التحدي الياباني في التسعينات

تأليف: حسن شريف


*本書の紹介:
日本はかつて、第一次世界大戦後の世界情勢の変化や混乱、また大戦後に広まった原理や思想を感知し、世界システムの歴史的変化を迎えた国際社会において、責任ある立場を分け持つことを公言しました。
当時日本は、世界情勢の変化に応じた外交を展開するよう求める世界の風潮にさらされたのですが、同時にそれは、より良い世界構築において大きな役割を担うすばらしい機会を、日本に与えることにもなりました。それは当時の国際社会が生んだ大きな変化ゆえのことでした。

争いや対立の時代から限りない対話と協力の時代へと変わった東西関係は、政治面において日本にも影響を与えました。東西関係は、ソビエト連邦や東ヨーロッパから発してその他のヨーロッパ諸国や世界へと広がった変革の嵐の中で、改善し始めたのです。

その変化を見て、日本は、近隣アジア諸国や西洋諸国のすべてと連帯的関係を結ばなければならないと考えました。それはアジア民族主義の存在や、そこから生まれた支配や搾取に対する拒絶を理解してのことでした。日本は、それぞれの国の考えや価値に応じて東西諸国と連帯するために、孤立から脱しなければならないと悟ったのです。

この枠組みにおいて、本書は、日本の政治、経済、社会状況についての分析研究を提供します。特に同国で90年代に見とめられた大きな発展と、その発展に伴う内政と外政の変化、そしてそれが日本人社会と政治、経済に与えた影響について示します。

本書は豊富な情報を満載しており、日本史と日本の発展手段について―特に国際政治の変化に根源的影響をもたらした第二次世界大戦後のものについて―研究する者にとっては、必要不可欠な書籍なのです。

*出版者の言葉:

日本はその長い歴史を通し、極東とその国々で最も高い地位に立つことを求め続けました。そしてその傑出した軍事力で突き進み、強い拒絶によって抵抗したアジア近隣諸国を支配しました。しかしやがて第二次世界大戦では恐怖や疑問に包まれるようになり、それから突如、悲惨な戦災と占領、そして、自らが望まなかった、また自らが選ばなかったものを背負わせる他国の意志に遭遇するのです。

のちに到達したテクノロジーの頂点と経済発展によって、大戦による破壊から脱することができた時、日本は、援助が必要な多くの国々に対する支援増加の意志を示す必要がありました。そしてそれらの国々の問題解決に参加し、ある国々がかつての日本軍事支配への恐怖の後に、今度は経済支配を感じているという状況を払拭し、国際援助機関を通じた公式支援と文化的関係をより拡大する必要があったのです。そしてそれは、安全な国際社会のために安全なシステムを構築するための努力の上に更に加えられるべきものでした。

それらすべての努力によって、日本はかつての孤立から脱却し、西洋諸国や現在のアジア諸国と、それぞれの国の考えや価値に応じて連結し、伝統の保持と近代化とを融合させた発展を重ねることができました。だからこそ日本は、優秀と成長の頂点に立つことができたのです。


*本のタイトル:

アラブと日本

العرب واليابان

تأليف: مجموعة من الأساتذة


*本書の紹介:
政治と社会経済の両面でアラブと日本の接近を図ることは、国際政治と国際社会経済との間に生じた乖離を解決するために不可欠なものだとされています。
そのため、ヨルダンの科学・テクノロジー最高会議と日本の国立研究所の協力のもとに、ATF(Arab Thought Forum)によって会議が開催されたのでした。

この会議には、アラブと日本の思想家や専門家が40人参加しました。そこでは、文明、文化、学問、政治、経済面でのアラブ・日本関係のテーマが取り上げられました。そしてこの会議が個人レベルでも役立つよう、本書にその記録がまとめられました。そこには、アラブ・日本両者の視点から見たさまざまな問題を扱った15のレポートが含まれています。経済力において列強国と称され、世界経済に大きな役割を果たすことで世界の中心にいる日本の地位を考えれば、それらの問題はアラブ・日本の連結のための中核となるものなのです。

*出版社の言葉:

本書は、ヨルダンの科学・テクノロジー最高会議と日本の国立研究所の協力を得て、アンマンのATF(Arab Thought Forum)が開催した第一回アラブ・日本間対話事業の記録です。この対話にはアラブと日本の思想家や専門家が40人参加し、文明、文化、学問、政治、経済面でのアラブ・日本関係が、組織立った形では始めて取り上げられました。本書には、アラブ・日本両者の視点からさまざまな問題を取り上げた15の研究レポートが含まれており、日本が経済面で世界最強国の地位に上り詰め、国際問題において、その経済的業績に見合うより大きな役割を担うようになった今、それらの問題は、アラブと日本の連結のための中核となるものなのです。


*本のタイトル:

今度は本当に狐がきた:日本と1973年石油危機

لقد جاء الثعلب هذه المرة حقاً اليابان وأزمة النفط1973

تأليف: كونيو ياناجيدا
ترجمة وتحقيق: ناتسومة


*本書の紹介:
本書は、日本人のアラブ問題研究者によって日本語からアラビア語に翻訳された初めてのものです。日本と石油の問題を取り上げ、日本の生活と日本・アラブ関係における同問題の重要な領域を取り扱います。


*本のタイトル:

中国と日本、そして極東

الصين واليابان والشرق الأقصى

تأليف: آغا والخالدي وجعفر

アラブ イスラーム学院図書室で閲覧できます。


*本書の紹介:
戦略的問題への関心、またはアラブの政治・軍事・経済事情に戦略的係わりを持つ問題への関心は、アラブの未来への関心と同等であり、現在投げかけられている大きな困難に立ち向かおうとする思想、政治、経済、軍事におけるリーダーたちに不可欠な関心です。

中東が世界の列強国により大きな影響力を持ち、両者間の問題において競争力を持ち得る可能性について研究した本書は、その関心に応えるものです。
それは多くの戦略的研究や報告を通してもたらされ、それらの研究は、第3世界研究出版センターの研究者や、同センターが出版する購読者向け機関紙「戦略レポート」の編集者たちの調査研究を根拠にしており、読者は多くの研究論文をそのまま読むことができるのです。

本書は、現在の問題とその発展を理解するために著された戦略的研究シリーズ第14巻です。読者はこのシリーズの中に、さまざまな問題や事件、またその発展や主な動向を追うための価値ある内容を多く見出すことでしょう。




週刊アラブマガジン編集部


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