アラブとの架け橋
 

サウジアラビア大使館商務部
【アルジャンドール氏インタビュー 1】


アルジャンドール氏インタビュー 1


 サウジアラビア大使館商務部は2006年4月に設置され、サウジアラビアと 日本の経済関係の強化・発展を図るため、両国間の情報提供や企業活動に有益な 広報活動などを行っています。

 アルジャンドール氏は、サウジアラビアで2年間日本語を学び、その後来日さ れ日本の大学で修士号を取得されています。現在来日6年目、日本における初代 商務官として活躍されています。

 今回、氏と日本語の関わり、またお仕事について話を伺いました。

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Q1.日本語を学ぶ動機やきっかけをお聞かせ下さい。
A:
 まず初めに、私たちの仕事に興味を持って下さってありがとうございます。こ のような機会を有難く思います。

 私が日本語に興味を持ち始めたのは、高校時代に遡ります。サウジアラビアで は70年代以降欧米の文化や製品が急激に増え、その10年後80年代には電化 製品・ゲーム機など日本製品も多く入ってくるようになりました。そしてそれら に書いてある日本語表記をを見たり、また、テレビで日本の番組の最後に出てく る“つづく”という日本の文字を見ては、“これはどういう意味なのだろう か?”と思っていました。日本のものを目にするようになったけれど詳しいこと は知らない、そういう状況の中で“日本とはどういう国なんだろう”と興味が膨 らみました。

 大学進学の際、キングサウド大学にはアジア諸国を含む様々な言語の選択肢が ありました。そしてちょうどその年に日本語学科が設立されました。私は大学の 先生から日本に関する本などを頂き、2ヶ月独学をした後、日本語学科に入学す ることを決めました。しかし当時は日本と中国、韓国の違いを、あまりよくわ かっていなかったのですが。

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Q2. 日本語学習をする中で大変だったことはありますか?
A:
 入学後は日本語をローマ字で習いました。当時の教科書はローマ字表記でし た。

 3年生の時に、授業に関するアンケートが行われ、私たちはローマ字でなく、 直接日本語のひらがなで学びたいこと、また日本人の先生を増やして欲しいこと などを要望しました。大学側はそれらを認めてくれ、私たちの学習環境は改善さ れました。しかし、ローマ字に慣れた私にとって、本来の日本語の発音との隔た りは大きく、その後発音の更正に苦労をしました。私たちは1期生ということも あり、大学側も手探りの状況はあったと思います。その後もどんどん改善され、 今年5期生が卒業します。

 その他に大学時代に苦労したことは、大学以外で日本語を話す機会がなかった ことです。当時サウジアラビアには日本人が大変少なく、また大学での勉強を強 化しようにもそのような学習機関は皆無でした。

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Q3.実際に日本で生活をされてから、日本―日本人・日本語―に対してどのよ うに感じられましたか?良いところ、またそうでないと思われる点も併せてお聞 かせ下さい。
A:
 大学卒業後、初めて日本に来た際は、自分の日本語の下手さにびっくりしてし まいました。(笑)私が知っている日本語は教科書に書いてある日本語ですか ら、“丁寧な”日本語であり、私のように話している日本人はいませんでした。 この違和感は、現地で言語を習わない限り多少なりとも生じることと思います。 その後“普通の”会話ができるようになりました。

 私は、日本の習慣・食生活・生活上のルールなどは、外国人向けに書かれた 「日本の生活事情」という本で学びました。日本の習慣や文化への理解を深める に従い、言葉の理解も深まったように感じます。

 来日後生活の中で、日本とサウジアラビアの文化習慣には、共通する点が多く あることに気づきました。正直、信頼、清潔、高齢者への尊敬、両親への尊敬な どです。またその他にも多くの良い習慣が見受けられます。例えば、礼儀正しい こと、そしてきちんとルールに従うこと、などです。これは私たちが大切にして いる道徳と重なります。また、産業がこのように発展している現在も、昔の良さ が残っていることに感銘を受けました。

 しかし、残念なことに、最近こうした両国の良い習慣が徐々に失われてきてい るように思われます。わたしは、大好きな日本とサウジアラビアの若い人々に、 是非これらの良い習慣を守って欲しいと思います。

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Q4. アラビア語を学ぶ方々へのアドバイスをお願いいたします。
A:
 日本語に関して、私は今でも特に漢字を難しいと感じています。同じ文字にも 音・訓があり、漢字同士の組み合わせで読み方が変わってしまうので、苦労して います。

 私と同じように外国語を学ばれている方々には、私自身の経験から、語学学習に は王道はなくこつこつ続けることが肝要である、とお伝えしたいと思います。


インタビュアー:中易誠子
アラブ イスラーム学院 学生

(2007年3月27日更新)

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