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最初のマスジドは、預言者ムハンマドの家でした。預言者がメディナへ遷都し
た時、皆が集まる適当な建物がなく、信徒達は預言者の家に集まって彼の教えを
聞き、共に祈りました。預言者の家の詳細は不明ですが、当時のアラビア半島に
よく見られたタイプの家だったと推測されています。預言者とその妻達の部屋が
あり、家族や友人が集うための木陰が中庭にある家の外側には、露店が立ち並
ぶ、賑やかな往来がありました。
イスラム諸国のどの町や村にも必ずマスジドは建てられています。マスジドは
神聖な場所であると同時に、世俗の社会と切り離せない存在となりました。マス
ジドは祈る為の場であり、議事堂や市役所の役割を果たしています。敷地内には
病院や学校が造られ、近隣には商店が軒を連ねていました。
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イスラム教が各地に広まっていくと、その時代の権力者(スルタンやカリフ)や
裕福な信徒達が競ってスポンサーとなり、次々マスジドが建設されていきまし
た。神のために自らの財を提供できる事はスポンサーにとって大きな喜びだった
のです。権力者達はマスジドの建設に合わせ、病院や大学などの公共施設も設立
し、そこで研究をする学者や働く職人達のスポンサーでもありました。
マスジドの構造
もともと建物を建てる必要性がない遊牧民の暮らす地域では、簡素なマスジドが
建てられました。日干しレンガと砂漠では希少な石で壁を造り、屋根はヤシの葉
が葺かれていました。大都市には絢爛豪華なマスジドが建設されましたが、内部
の構造は同じです。
礼拝前に体を清める水場、汚れた履物を脱ぐ為の靴脱ぎ場があり、礼拝堂の中
は、信徒が横一列になって礼拝が出来るようオープンスペースになっています。
大きなマスジドには、礼拝を呼びかける塔「ミナレット」や中庭が設けられ、そ
して何よりも大切なメッカの方向を示す特別な窪み「ミフラーブ」が設けられま
した。
筆者:渡辺 美代
アラブ イスラーム学院 学生
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