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中東のガラス
中東のガラス作りは、西暦紀元前1世紀にガラス吹き製法が発見され、器などが安価で精算できるようになり、急速に日用品化されました。豪華なガラス器の生産には、この技法が用いられました。装飾的な効果を得るにはガラスが熱いうちに操作したり、型に吹き込むか、冷めてからデザインを刻むか、装飾を描きました。こうしたガラス製品は、日本の正倉院の宝物にも見られます。当時の日本人が宝物として扱ったように、ヨーロッパの人々にも未知のものであり、イスラム世界の技術・科学的な先進性に驚かせるものでした。
エナメル彩
ガラスの彩色は、銀と同の硫化物をベースとする顔料に始まり、ラスター彩などの彩色技術を発明してゆきました。その中で一般的に選ばれた彩色方法はエナメル彩です。金と色ガラスの粉末を油性の媒材で練ったエナメル塗料を用いて、器にデザインを描く方法です。この方法は、窯の火で油性の媒材が除去され、色ガラスと金が器の表面に溶け出します。こうした技術面の進歩により、使用する色の幅が広がり、書家や画家の描く図面をより正確に再現できるようになりました。
カット装飾
ファーティマ朝の首都であったエジプトでは、古くからの伝統技術だった水晶細工のカット技術をガラス製品にも応用しました。2色の被せガラスをモチーフを残して削り落とすカメオ・カットの装飾を利用したレリーフ・カットや線カット、面カットにはめざましい発展がありました。また、水晶は、それ自体が価値を持っていたため、イスラムの宮廷のみならず、ヨーロッパの教会や宮廷でも盛んに収集されていました。
光
『アッラーは、天地の光である。かれの光と譬えれば、燈を置いた、へきがんのようなものである。燈はガラスの中にある。ガラスは輝く星のよう。・・・』クルアーン24「御光章」35節
神は「光」であり、ガラスのランプは、「聖なる神の光の象徴」としてモスクを照らします。モスクランプにはこの「御光章」の一節が書かれ、イスラムガラスの集大成とされるエナメル彩が施され、天井から鎖で取り付けられました。点灯法には、様々な説があります。ランプ内部の塗装のため、実用品ではなかった説、また直接または間接的に、容器に水を入れ、その上に油と灯心を浮かせ日を灯すという説が一般的です。
筆者:渡辺 美代
アラブ イスラーム学院 学生
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