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工業化を推進しているアラブ諸国にとって必要な技術者の訓練はすでに述べた
ように、フルタンキー・ベースの中で義務づけられているので、NECをはじめ日
本の企業の技術者が現地で、必要な要員の現場での訓練を行っている外、日本に
も研修生を受け入れ、半年とか一年にわたって研修を行っている。
こうした民間企業による研修生の受け入れとは別に、国家的規模としては、国
際協力事業団が、海外技術訓練センターを設置して職業訓練センター、アラブ海
運大学校、農業開発協力、看護婦養成などの技術移転に成果をあげている。
さらに、すでに述べたように、青年海外協力隊のボランティア活動にたいする
現地政府の要請も年々増加しており、国内的にも隊員の海外協力活動を支援する
諸団体が全国的な拡がりを見せ、応募者も漸増しているといわれている。
こうした技術移転の活動こそまさに、発展途上国の“人づくり”の実践である
が、こうした技術面での研修活動を一歩進める形で、日本がアラブ諸国の教育活
動にも本腰を入れ始めていることは心強い。
例えば、東洋ファインケミカルとか視聴覚訓練で実績のあるAVCCとかがイラク
の工業教員養成大学を完成し、さらに丸紅を窓口に八校の工業高校の建設を進め
たり、三井物産がバクダットに小学校教員養成大学を建設、フジタ工業がカター
ル大学を建設している。世界的な建築家、丹下健三氏は、アルジェリアのオラン
大学、ヨルダンのヤルムーク大学を設計した。
アラブの“人づくり”の進捗に伴って、日本ではアラブの“人づくり”を助け
るための“人づくり開発教育”が今後の課題になろうとしている。
筆者:阿部政雄
転載:「アラブ案内」グラフ社(1980年発行)
(2008年5月27日更新)
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