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私たちは女性の諸権利についてのテーマを取り上げるにあたって、4つのセク
ションに分けた。それらはつまり:女性の結婚前の諸権利、結婚時の諸権利、夫
婦生活における諸権利、離婚後の諸権利である。その全てのセクションについて
詳細に触れて来たわけだが、今回は最後の1つを取り上げることにしよう。離婚
後の女性の諸権利は大きく3つに分けられる。
第4セクション:離婚後の女性の権利
1.彼との間に出来た乳児を授乳する権利:
彼女こそは誰よりも自らの子供を愛し同情する人であるゆえ、その権利を有す
る。そして授乳には報酬が義務付けられる。また前夫は彼女との以前の関係や子
供の授乳とその世話などを考慮し、彼女の報酬において吝嗇してはならない。
2.再婚しない限り、子供の面倒を見る権利:
夫婦間の不和は、家庭に大きな衝撃を与えるところの諸問題を引き起こす。そ
こにおいて夫婦の次に被害を被るのは、大かれ小さかれ―無論小さい方がその被
害は大きいが―彼らの子供である。そして夫婦間の不和が修復不可能なほどに大
きくなったら、最後の手段として離婚を選択しなければならない。
その際子供の件で口論が起きる。父親は様々な利点の存在や、あるいは母親が
彼らの教育に適さないと考えたりして、子供たちを自分が引き取ろうとする。そ
してその視点は時に正しく、時にそうではない。またもしかすると彼は、彼女に
対して嫌がらせをしようという悪気があるのかもしれない。彼女はそのような時
叫び、助けを求めて彼女の後見者の元へ赴くのだ。
この時家庭は父親と母親に分裂する。最後には裁判沙汰にまで達するところの
この問題は、どのような判決を受けるのだろうか?
小さい子供は食事の摂取や衛生、病気の看病などが必要であり、また同情や愛
情、慈しみなども必要としている。これらの要素を母親以上に兼ね備えている存
在がないことは、自明の理である。その次にふさわしいのは、彼女から最も近い
女性たちだろう。一方父親はどれほど子供への愛情と慈しみと努力が優ろうと
も、母親のそれには到底及ばない。
そして離婚された女性が彼女の子供の面倒を見るにあたっては、3つのケース
がある:
第1のケース:
独身であり、再婚していないこと。預言者ムハンマドは彼女が独身で、かつ子
供の教育をすることが出来る場合、彼女が子供の面倒を見ることが出来るとして
いる。
第2のケース:
離婚後、前夫の親戚の者と結婚していること。つまり前夫が彼女が子供の面倒
を見ることを、許可している場合。育児婦が面倒を見る子供の親戚と結婚した場
合、そしてその子の父親が彼女が息子の育児をすることに異議のない場合、子供
に何らかの不利益が出ない限り彼女は彼を育児することが出来る、というのが大
方の見方である。
第3のケース:
彼女が他の男性と再婚すること。そうすれば子供の親権は父親、あるいは母親
に次いで親権に値する者に移行する。
これらのケースは物心つかない幼い子供についてのものだが、物心つく年齢
(大体において7歳)に達した子供は、父親か母親かを選ぶことが出来る。そし
て彼が選んだ方が親権を得るのであり、もし選択しない場合はくじ引きによって
決定される。
この選択、あるいはくじ引きは、子供にとって両親のどちらも親権に値する場
合であり、もしどちらかが親権に値しない条件などを持っている場合は、子供は
彼にとってより福利の見込まれる親の元へ行くべきである。
3.まだ関係を結ばず、かつ婚資も受け取っていない妻が離婚された際、賠償金
を受ける権利:
アッラーは仰った:「まだ触れてもおらず、婚資も渡していない女性を離婚す
ることに問題はない。そして豊かな者にはそれにふさわしい程度で、貧しい者に
もそれにふさわしい程度で、賠償金を与えよ。それは従順なものたちへの権利と
して定められた。」(雌牛章:236)
まだ婚資を受け取っておらず、床入りもしていない女性が離婚された場合、彼
女は夫の経済力に見合った賠償金を受け取る権利がある。その額は慣習に基づく
ものである。
さてアッラーが与えたこれらの女性の権利―サウジ社会にも存在するこれらの
権利―を知る者は、結婚前も結婚生活においても、そして離婚後に至っても、
アッラーがその法の実践によって、女性の安全と幸福に非常な関心を払っている
ことに気付くだろう。そして非イスラーム社会の女性たちは、これらの諸権利を
獲得することを望んでいるのではないだろうか。これらの諸権利は神の法とシス
テムによって女性が得るところのものであり、もし彼女の権利を満たす権利のあ
る者がその義務を果たさなかったら、アッラーの法で司る者たちがそれを果たさ
なければならないのである。
ここに示したものは、家庭における女性の諸権利の基本であるが、その詳細に
ついては著名な学者たちが沢山の書物を記している。これらの詳細に渡る研究や
そのニーズは、家庭における主柱の第2の柱が妻であることを証明している。安
定と重要な2本の柱によって、平安に満ちた家庭が築かれるのである。
さて今回で、家庭の各個人が有する全ての権利と義務を説明し終えた。これら
の権利と義務が満たされて初めて、彼ら全てに平安と安定が訪れるのである。そ
してイスラーム法はこの分野のみに関わらず、全ての権利をカバーしているので
ある。次回からは社会における個人の諸権利について話して行こうと思う。それ
では。
執筆:ラシャー マンスーリー
アブドルアジーズ国王大学元研究員
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