ダマスカスでの生活の中でもう一つ贅沢な時間がある。それは都会の喧騒から逃れてホテルの中華料理屋で食事をするときだ。ダマスカスに数軒ある中華料理屋の内2軒がホテルに入っている。外食産業の発達していないシリアで、ましてや外国料理ともなると現地の料理に比べて割高だが、その分、大衆食堂的な雰囲気はなく心も体も休まる。シリアにきて2週間目にインフルエンザにかかり食事を作る気力もないとき、何か食べ慣れた味をと30分も離れた中華料理屋に這うようにして行ったこともあった。そのくらい中華料理は私にとってもこの町にとっても貴重な存在だ。アジア各国の料理屋が一店舗ずつでもあればなと思う今日この頃だが贅沢は言っていられない。通える店がひとつでもあるのは有り難いし、その存在は私のシリア滞在の大きな心の支えだ。
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