アラブ圏を旅してみたら
 

【スーダン I】

(ワディ・ハルファ→アトバラ→カルツーム)



 アスワンからフェリーでナイル川を上り、スーダンへ入る。
フェリーは大荷物を抱えた人々でごったがえし、14時と言われていた出発は結 局6時間くらい遅れただろうか。

 1等船室は個室だが、2等はベンチ式のイス、又はデッキ。一応、チケットに 席番号が書いてあるが、そんなの全く意味の無い代物。まして、席より人のほう が圧倒的に多いので乗客同士の席取りも激しい。「2nd class fight for seat」 とロンプラに書いてある通り。荷物の置き場を巡ってフェリーの乗員と乗客がも めるし、正直、奴隷船のようだと思った。火事になったら絶対全員助からない。

 地元民の大荷物の一部は船内での食料。私達もいろんな所からいろんな食べ物 をいただいた。そして「席を離れると戻った時に席がない」と言われていたが、 私たちが外人だからか、私が女性で、ちょっとだけアラビア語を話すからか、周 りの人たちがちゃんと席を確保しておいてくれたし、夜は横になれる場所と毛布 を私に譲ってくれた。アラビア語を少しでも話せると人気者になれる(ような気 がする)。
 ちなみにこれまで夫は散々「お前はアラビア語を話せないのか」と言われ続け たので、「私はアラビア語が話せません」と言う言葉を覚えた。

 翌朝8時半ごろアブシンベルが見えてくる。っていうか、まだここ!? 結局午後2時位に到着しただろうか。外国人優先らしいので、船内で仲良くなっ た人達に見送られながら船を下りる。入国手続きは簡単だったが荷物チェックの 後、チェック済みマークを鞄に直接書かれた。ここからピックアップトラックで 町へ向かう。

港から町へ向かうピックアップトラック
港から町へ向かうピックアップトラック

 国境の町ワディ・ハルファ。ここはあまりにも何も無さすぎる町だった。ホテ ルはいくつかあるが、何処も床は土、バケツシャワー、トイレは穴だけ。フェ リーから日本人男子大学生の相棒ができ、3人部屋に泊まる事にした。夜は星が きれいだった。

 次の日、先ずはレジストレーションをしに行く。ビザ代でUS$100払ってい るのにさらにUS$30の出費。集まっていた外国人同士助け合いなんとか終わら せる。銀行が3件ほどあったが両替は何処もやってないので町にいる両替人に頼 む。アラビア語で交渉したからか他の人達から聞いていたレートより良かった。 ここからカルツームへはバスと列車がある。バスは恐ろしくつらい旅になると聞 いていたので3人で列車を選ぶ。しかし故障で1日遅れに。何もする事が無 い……ホテルで知り合った欧米人夫婦が3組いたが、彼らも私達もとりあえず、 付近の岩山登りで1日をつぶす事にする。私達3人は岩山から見えた村にも行っ てみた。子供達は私たちに興味津々だが、近づくと逃げていってしまう。

やっと慣れてくれた村の子供達 棒と紐はサッカーゴール
やっと慣れてくれた村の子供達 棒と紐はサッカーゴール

 女子学生を乗せた通学バスを見かけた。なんと「杉山幼稚園」と書いてある。 砂漠を走る日本の幼稚園バス。3人とも感動して写真を撮っていると運転手がホ テルまで送ってくれた。

 次の日も列車はなかなか来ない。「今日は何しますぅ?」と相棒。ホテルの人 が出発時間情報を教えてくれるがどんどん遅れていく。夕方にはなんとか出発し そうだというのでホームで待つ事にすると、すでに人で溢れていた。車両が1両 ずつホームに入ってくる。自分達の車両が来て、やっと座れたが8人乗りコン パートメントは他の人達の荷物がすごい。欧米人達がいる1等車両を見に行くと さすがに余裕だった。しかし話のネタには2等車両が良い。シャイを奢っても らったり、寝る場所を譲りあったり、歌ったりして過ごした。列車は砂漠を走る ので車両に砂が入り込む。カルツームで欧米人夫婦に偶然再会した時「列車の旅 から生き残ったのね!」「シャワー浴びたら砂が落ちて3キロ痩せたよ」と言っ ていた。

 翌日夕方、アトバラという町で列車を下り、バスに乗り換える。列車はカル ツームまで行くのだが、ここからはバスのほうがいいらしい。しかしバスターミ ナルがわからず迷っていると、通りかかったおじさんが案内してくれた。結構遠 かったのに、到着すると笑顔で去っていった。翌早朝のバスチケットを買い、す ぐそばのホテルにチェックイン。ここはベッドが外にあった。明かりも無い。ト イレもワディ・ハルファのほうが良かった……
少し町を歩く。なかなか大きそうで市場も活気があった。そして舗装道路が!!  ここまでの車窓風景は砂漠だった。舗装道路があるので、バスの方がカルツーム まで早いんだね。(列車は途中でスタックしたとフェリーで会い、カルツームの ホテルで偶然再会した人から聞いた)明日はカルツームだ。


筆者:丸山 範子      
アラブ イスラーム学院 学生

(2007年6月19日更新)

                

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