本書は、アラビア語を直に日本語で引ける希少な一冊であり、派生形がそのまま引ける手軽さも手伝って、愛用者が多いのも納得。ただ、学習者の基本書により、必須単語は当然のことながら各々異なるので、本書で検索しきれない場合が考えられる。
辞書に載ってなくて困った!
そういった単語は、重要度が低く、難易度が高いために未記載とは限らない。学習目的により、未知の単語を保留しても勿論かまわない。では、どうしても明確な意味が知りたい場合はどうすればいいだろう?
三語根の辞書を引いてみよう! 
アラビア語の骨格をなすといわれる動詞は、3つの子音を語根とする三語根からなっていると考えられている。初めのうちは、アラビア語の不規則変化故に、三語根を選び出すのは容易ではない。ただ、何度も間違いを繰り返すうちに、人間とは不思議なものでなんとなく勘所がついてくるものだ。
三語根動詞を中心として編纂された辞書としては、Hans Wehr著の、A Dictionary of Modern
Written Arabic, (Ithaca. NY)が定評がある。
三語根の辞書ってそんなに良い? 
三語根を中心に意味を共有する単語がワンパックになっているため、連想して関連単語が覚えやすくなる。例えば、抽象名詞で言えば、ﻊﻤﺟ(集める)にﺍ(アリフ)とﺓ
(ターマルブータ)を加えれば、ﺔﻋﺎﻤﺟ
(グループ)となり、ﺍ
(アリフ)の位置を変えれば、ﺔﻌﻣﺎﺟ(大学)と変化することが一目瞭然といえる。さらに、普通名詞で言えば、ﺪﺠﺳ(地面にぬかずく)に場所を表すﻡ(ミーム)を加えればﺪﺠﺴﻣ
(モスク)だし、ﺍ
(アリフ)とﺓ
(ターマルブータ)を加えれば、ﺓﺩﺎﺠﺳ
(カーペット)となり、カーペットの敷き詰められたモスクでの礼拝を連想すればあっという間に覚えられるでしょう。
でも、英語の辞書はちょっと・ 
確かに英語の辞書はどういうわけか"硬い"単語が冒頭にあり、英語に自信のない方は一瞬怯むかもしれない。しかし、英語を媒介として第三言語を学ぶ人々は世界中で多大な人口数に上り、そのことを配慮してか終盤には平易な単語があるのもまた常・・・なので挑戦する価値は十分にある。
三語根の辞書で単語が見つからない!
諦めるか、ネイティブの知人に聞くか、文法書で調べ直すか・・・ここで、逆説的な裏技として「パスポート初級アラビア語辞典」を引くことをお勧めする。何故なら、ここから三語根を突き止めることができる場合があるのだ。