アラビア語とは

 

語根と派生形


 アラビア語
の単語(外来語などをのぞく)は、語根という基本単位を元にして作られています。 語根は、特定の意味合い・概念を共有した単語のグループを作るための、パズルのピースのような存在です。

 各単語は、基本となる「語根」に特定の文字を付け足 したり、母音を付け足したりすることでつくられます。 付け足す文字がない場合もありますし、付け足す文字が多い場合もあります。付け足す文字が多ければ、それだけ長い単語ができます。

 付け足す文字や母音の数、種類には決まったパターンがあります。アラビア語の単語は、特定の語根をこれらのパターンにはめ込むことで形成されていきます。

 語根は通常は3つの文字からなります。語根は、それを使って作られるさまざまな単語に共通の概念を与えます。 たとえば、「b」→「n」→「y」という3文字からなる語根は「建てる」という概念を示します。しかし、並び順がかわると別の語根として扱われます。 「b」→「n」→「y」が「建てる」という概念を示していても、並び順を変えて「b」→「y」→「n」としてしまえば、「明らか」「分ける」 といった別の概念を示すことになります。

 このことからも、「アラビア語は音のリズムから作られる言語である」と言うことができるかもしれません。同じ語根を持っていても、 文字上は全く同じつづりであっても、ちょっとしたリズムの違いで異なる単語として扱われることになります。
 

ك - ت - ب


 ここで、代表的な語根「k-t-b」を例に、語根の仕組みを説明してみたいと思います。上に並んでいるのが、語根の3文字です。アラビア語は右からつづって読みますから、上に並んでいるのは右から 順に、「kの音を示すアルファベット」、「tを示すアルファベット」、「bを示すアルファベット」ということになります。

 この表ではそれぞれの語根に色と下線をつけてあります。語根でない文字には色がついていません。なお、アルファベットの上下についている小さな記号は「母音記号」と 呼ばれていて、本来表記に現れない母音を示すために使われます。
 

ka ta ba [彼は書いた]

母音(文字の上にある小さな棒)が加えられることで単語が作られています。

注:ここでは、語根の3文字以外に追加されているアルファベットはありません。

كَتَبَ

kaa ti bun [書いている;書く人、書記]

ここでは、母音などの他にも、最初の語根(k;青字)の後に、語根ではない文字が追加されています。

注:別の語根が埋め込まれた場合でも、「*aa *i *un」という音のパターンは「〜している;〜する人」という意味を示します。

كَاتِبٌ

ta kaa ta ba [彼は〜と文通した]

ここでは、母音などのほかにも、最初の語根(k;青字)の前後に、語根ではない余分な文字がひとつずつ追加されています。

注:別の語根が埋め込まれた場合でも、「ta *aa *a *a」という音のパターンは「彼は〜と一緒に・・・した」という意味を示したりします。

تَكَاتَبَ

i s ta k ta ba [彼は〜に書くように頼んだ]

この単語は、上の単語よりもかなり長くなっています。最初の語根(k;青字)の前に語根ではない文字が3つもくっついています。

注:別の語根が埋め込まれた場合でも、「i s ta * *a *a」という音のパターンは「彼は〜に・・・するように頼んだ」という意味を示したりします。

اِسْتَكْتَبَ
 

 アラビア語では、こうして語根に他の音・文字を加えることで、様々な単語が作られます。アラビア語の辞書は、語根の配列にしたがって編纂されているため、アラビア語学習者はこの語根の仕組みを覚えた上で辞書を利用することになります。
 



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